全院協について

 昨今の大学院生を取り巻く環境は、依然として深刻な状況が続いています。例えば、研究上・生活上の問題として、研究環境が改善されないこと、就職が困難になっていること、学費が高いことや奨学金が乏しいことが挙げられます。カリキュラムや施設・設備も、大学院生目線での改善が行われづらいことも多々見られます。さらに、近年の政府の「大学改革」により、大学間の競争を煽る形での大学院重点化が行われ、上述の問題はさらに切実になっていますが、未だ解決のめどが立たない情勢が続いています。

 全国大学院生協議会(以下、全院協)は、全国の院生協議会・院生自治会の連合体です。院生協議会や院生自治会は各大学において、院生から集めたアンケートや声などを元に、研究環境の改善などを大学に訴えることを主に行なっています。全院協は、そんな各大学の院生協議会個別の取り組みでは解決できないような問題を解決するために作られました。全院協は活動の目的として、「全国大学院生協議会規約」(1960年制定)第2条で、「大学院生の生活研究諸条件の向上、大学・大学院における大学院生の地位と権利の確立、向上および大学院生の共通の立場から、平和と民主主義の確立ならびに社会進歩をめざす」ことを掲げています。近年は、大学院生の皆さんから学費、奨学金、研究環境、就職難といった多くの実態を集め、その思いを交流し、社会に発信するほか、その改善を求めて政府に要請行動を行なっています。

 現在全院協は4大学の院生協議会・院生自治会によって構成されています。年1回開かれる全国代表者会議(全代)が最高決議機関で、前年度活動の総括と次年度活動方針の決定を行うとともに、議長と理事校を選出しています。この全代と、理事校の代表者が定期的に集まる理事校会議によって、全院協の活動は決定されます。現在理事校は、一橋大学、中央大学、名古屋大学、大阪市立大学の4校です。なお、オブザーバーとして、東京都立大学大学院人文科学研究科教育研究室、東京大学大学院教育学研究科、京都大学大学院教育学研究科の院生協議会も関わりがあります。

2020年度議長 梅垣緑(一橋大学大学院)